ユディット・・・。
首を掲げうすら笑いさえ浮かべるこの絵の女性の名前である。


 
 
まさに、クリムトが生涯をかけて追い求めたテーマである
「エロスとタナトス(死)」
そのものを象徴的に現わしている絵である。
 


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ユディットは旧約聖書の中に出てくる物語で、敵将を色仕掛けで誘惑し寝首を掻き切った
まさにその瞬間を絵にしている。
ユディットの顔は悲惨さや恐怖の表情ではない、
むしろ官能の喜びに満ちている様にも見える。
 
 
エロスと死はまさに対極の感情そのものである。
エロスは生命を誕生させ育む根源的な情動であるのに対し
タナトス(死)は総てを消滅させる最大の恐怖。
 
 
考えてみれは生命は誕生と同時に死に向かって旅する様に運命づけられている。
何人とも逃れる事の出来ない終末に向かって容赦なく時は過ぎる。
 
 
「エロスとタナトス」
 
クリムトが表現しようとしたのはもしかすると、人生そのものであったのかもしれない。
死に向かって旅する旅人である人間の一瞬の躍動を表現したのかもしれない。
 
 
また、こちらの作品「シルエットII」と言う作品も興味深い。
日本画の影響を色濃く感じる。
 
 

 
 
管理人はこの絵をみると、竹久夢二を思い起こす。
夢二とクリムトは年代的にどうなのだろうか?
調べてみると
 
グスタフ・クリムト 1862年~1918年
竹久夢二 1884年~1934
 
夢二の方がやや遅く生まれているが、重なる部分もある。
双方が互いを知っていたかは分からないが、その時代の空気を
国は違うとは言え優れた感性で捉えていたのだろうと思う。