ジョルジョ・モランディ

静謐と言う言葉がまさにぴったりの画家である。

モランディはただひたすら、自分の愛用のモデルである

花瓶や水差し、それにお椀などを繰り返し繰り返し描く

色も地味でグレーや白を基調としてそれに若干の茶色を加えて描く。

また、

モランディの生活は単調で、生涯独身だった彼は

イタリアはボローニャのアトリエに毎日こもり

小さなキャンバスと向かい合って制作に没頭した。

その姿は禅僧を思わせるように禁欲的であり

自らの芸術的な課題に向き合う姿勢は修行者と言ったら良いだろう。

 

モランディの一枚一枚の作品はあまりにも地味で変化もあまり無い

しかし、何故こんなに魅了的なのだろうか?

 

変化の無いもの、変わらないもの、ずっと同じもの、

考えてみれば私たちの生活は常に変化し、

新しさを追い求め 効率を重んじ

豊かさを求めている。

しかし見方を変えれば

古き良きものを捨て 効率の名の下に優しさを忘れ

欲にまみれた生活を続けている とは言えまいか?

 

そんな時モランディの作品を見ると

心が洗われる思いがする。

 

豊かな生活を追い求める事に疲れた時

「質素でも素晴らしい生き方があるよ」

「もっと肩の力をぬいて」

と、優しく肩をたたきながら話掛けてくれるような絵

それがモランディの魅力なのである。

私もモランディの様に生きたい

いつもそう考えているが・・・

俗物の哀しさかな、

欲はそうそう簡単に捨てられはしない

しかし、それも一興・・・か。

 

ジョルジョ・モランディの手紙