長谷川りん次郎画文集 静かな奇譚
 
先日、注文しておいた「長谷川潾二郎画文集 静かな奇譚」が届きました。今日、手にしたばかりで、まだじっくり見ていませんがとてもしみじみとした素敵な画文集です。


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実際に画文集を手にしてみると、購入前に抱いていた「潾二郎の静物画がじっくり見てみたい」と言う思いの他に、それより以前の「風景画も静物画と同じくらい良い」と言う思いを強くしました。
 
1961年御濠端 千鳥ヶ淵
御濠端 千鳥ヶ淵 1961年
 
1970代 風景
風景 1970年代
 
管理人自身、日常生活の中での散歩や通勤の途中で出会うちょっとした風景の中に、しみじみとした感動を覚える事が多いですが、それと同じ様に潾二郎の描く風景画には「風景の中の何とも言えない味わい深さ」を感じる事ができました。
 
ひょっとすると、その様な部分が潾二郎の言う処の「現実は精巧に出来た造られた夢である。」と言う事と関係しているのかもしれないと思いました。
 
現実は精巧に出来た造られた夢である
 
また、この画文集には潾二郎初期の作品も収録されています。制作年と年譜を見ると十代後半頃の作品も収録されています。その頃の作品を見ると当時流行だった思われるフォービズムやキュービズム、または構成主義などの影響が見てとれます。多感な芸術青年の面影を感じさせて、微笑ましい感じです。
 
初期 キュビズム風の作品
静物 1923年
 
ところで、潾二郎は自画像は描かなかったのでしょうか?画文集の静物画を見ているうちにこれが自画像かな?と思われる部分に目が行きました。
 
静物画の中のりん次郎
 
花瓶や茶碗の映り込みの中によく見ると人型が描かれています。それも複数の絵で確認出来ます。
 
静物画の中のりん次郎2
 
「物を目の前にしないと描けない」画家だった潾二郎はあくまでも「現物を見る」と言う事にこだわり、モチーフを見つめる自分自身も絵の中に描き込みたかったのでしょうか。
 
さすがは、愛猫「タロー」を描く際にも髭を全て描く前に死んでしまった為、その後にも決して髭を描き加えなかったと言う信念の持ち主だけあると思いました。
 
タローの履歴
 
まだまだこの美しい画文集を手にして数時間しか経っておらず、潾二郎の残した文章やその他の貴重な資料も読んでいません。今後長い時間を掛けじっくりと読み込んで行きたいと思わせる大変素敵な画文集だと思いました。
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