平山郁夫 朝の富士
題名 朝の富士 1972(昭和47年)年制作 平山郁夫
 
読売新聞・額絵シリーズの五回目の配布は、平山郁夫と谷文晁(ぶんちょう)です。方や現代日本を代表する日本画の巨匠、またもう一方は江戸時代後期に活躍した日本画家と言う珍しい組み合わせでの配布となっています。
 
この様に現代と過去の画家を並べてみるとその視点の違いがよく分かり面白いものです。


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上の作品平山郁夫の「朝の富士」を見ると、富士の絵にありがちなドラマティックな構成と言うよりは、手堅く落ち着いたイメージが感じられ現場での写生を基本に据えて描いている事が分かります。
 
谷 文晁 富士山図屏風
題名 富士山図屏風 1835(天保6年)年制作 谷文晁(ぶんちょう)
 
しかし、それと対照的に文晁の描く富士は天空からみた富士、つまり当時としては「空想の視点」とも言うべき想像上の位置から富士を描いています。
 
空中から取材する手段が無かった文晁の時代は空想力で描き、空中取材が可能になった現代の平山は現実的な視点から描く・・・。
 
この様に対比して見てみると単に絵画の構成の違いと言う事だけでなく、歴史の流れや文明の発展と言ったいわゆる「時間の重み」の様なものを感じる事が出来て興味深いものだと思いました。