エッシャー作 循環
エッシャー作「循環」1938年制作 リトグラフ 
 
エッシャーの作品の絵作りによく使われている技法として「モーフィング」と言う技法があります。この技法は上の作品で言えば、階段から降りてきた人物の白く抜けた人型がじょじょに建物の一部の正方形に変化して行く様な技法で、「一つの形状を異なる形状へ変化させていく」と言う技法です。


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この「モーフィング」と言う技法をAdobeIllustrator9.0.2を使って制作する方法をご紹介します。参考にしたのは、誠文堂新光社から刊行されている杉原厚吉さんの名著「だまし絵の描き方入門」です。
 
だまし絵の描き方入門
 
この本の中の「モーフィングの基本技」と言うページを参考にしました。
 
モーフィング基本技
 
まず、異なる二つの形状「ハート」「ダイア」を用意します。
ハートの中に小さいダイアを入れ、二つの形状の中心を整列コマンドを使って揃えましょう。 
 
次に二つの形状の中心をとして、そこから各形状に接する線分を図のように引きます。線分とそれぞれの形状の交点をQ1Q2とします。
AdobeIllustratorを使う場合はこの様な線分は不要ですが説明の便宜上引きました。)
 
モーフィングa
 
手書きの場合はこのQ1Q2の間を任意の数で等分します。また、線分を360回転させそれそれぞれのQ1Q2を求め、その間をやはり任意の数で等分し、得られた点同士を結ぶことで途中の形状を割り出します。
 
モーフィングb
 
では、AdobeIllustratorはどの様に途中の形状を割り出すのかと言いますと「ブレンド」と言う機能を使います。
 
モーフィングしたい二つの形状を選択してオブジェクトメニューのブレンド作成を選びます。
 
モーフィングc
 
すると、選択したオブジェクト同士が任意の数でブレンドされますので途中の形状が自動で作成されます。途中の形状の数はブレンドオプションステップ数を調整する事で増やしたり減らしたり出来ます。
 
モーフィングd
 
ステップ数を「多く設定すればそれだけ滑らかに変化し少なければ大まかに変化します。」
 
モーフィングe
 
次に、出来上がった形状を別々のオブジェクトとして扱える様にします。別々にするには、形状を選択しブレンドメニューの拡張を選択します。
 
モーフィングf
 
拡張を選択すると各形状を個別に扱える様になりますが、この段階では全体がグループ化されていますので、やはり形状を選択しオブジェクトメニューのグループ解除を選択します。
 
モーフィングg
 
グループが解除されるとそれぞれの形状を個別に移動させたり属性を変更させたり出来ます。
 
モーフィングh
 
オブジェクトを並び替えて、変化がわかりやすい様に塗りにブラック100%を選択しました。ダイヤとハートのモーフィングが出来上がった事が分かります。
 
モーフィング
 
以上が、AdobeIllustrator9.0.2でのモーフィングの方法です。色々な形状で試してみると面白いと思います。
 
また、上のエッシャー作品では「モーフィング」の他に「タイリング」と言う技法も使われています。「タイリング」はより複雑な操作をしますので今回のブレンドを用いた自動での作業、と言う訳には行かないと思いますが、色々と工夫してみると面白いかと思います。
 
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