バックミラー
 
車を運転していてちょっとした振動を感じると、
「人を轢いてしまったのではないか?」
などと不安な気持ちに駆られ車をUターンさせて何度も確認してしまう。


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今、すれ違った歩行者に
「車が接触してしまったのではないか?」
と思い、いつまでもバックミラーを見続けてしまう。
 
管理人が車の運転中に囚われている強迫観念と強迫行動です。この様な囚われを持って20年以上経ちます。
 
しかし、その間には調子の良い時と悪い時がありました。このうちの「調子の良い時」に自分はどんな心構えで運転しているのかをはっきりさせる事で「加害恐怖の苦痛を減らすヒント」を見つける事が出来かもしれない・・そう考えてまとめてみる事にしました。
 

強迫観念と強迫行動にじゃまされすにスムーズに運転出来るヒント

1「運転する習慣を止めない」
 
まず、はじめに思った事は運転する習慣を止めないと言う事ではないかと思います。管理人の囚われの始まりは勤めていた会社で配送の仕事をしていた時に年に5回も接触事故を起こしてしまった事からでした。しかし、それ以降も「仕事やプライベートで苦しみながらも車の運転を続けて」来ました。もし、この時を境に一切運転を止めてしまったら、もう一生運転する事は無かったかもしれません。
 
2「確認しない」
 
よく言われる事ですが、やはり不安に駆られUターンして確認してしまうと、不安が不安を呼び、抜け出す事が難しい負の連鎖が始まってしまいます。確認したい衝動に襲われた時は抗いがたい強い衝動に襲われると思いますが、それは妄想だと認識する事が大切です。
 
「それでも万が一の事もあるから・・・」そう思ってしまう事があると思います。しかし、もし万が一本当に事故を起こしているのであれば「迷う事は無い」はずです。即座に車を止め事故現場向かうと思いませんか?「迷ったら=妄想」普段からそう考え、頭の中でパターン化してしまうとよいと思います。
 
3「自分を過度に守らない」
 
「確認したい」と言う心理の裏側には自分を必要以上に守ってしまう、過剰な自己防衛の心理があると思います。勿論、ある程度自分を守る事は必要だとは思いますが度を越してしまうと問題です。
 
人間の体に備わっている免疫機能が自らを攻撃してしまうアレルギー反応と言う現象があります。それと同じで過剰な自己防衛は本来の目的を越えてしまい、かえってマイナス面が大きくなってしまいます。必要以上に敏感なセンサーはかえって障害になります。バランスが大切です。
 
4「自己説得しない」
 
実は、管理人はこの運転に関する加害恐怖でカウンセリングを受けていた事があります。ご存じの方も多いと思いますが、認知行動療法の実践を指導して頂いていました。
 
その中でカウンセラーの先生がおっしゃていた事なのですが、確認したいと感じたときに心の中で「大丈夫だ、人を轢いていれば絶対に分かるはずだ!」などと自分に言い聞かせをしない方が良いと指導されました。その方が治りが良いと言うのです。
 
なぜ?そうなのかは聞きませんでしたが、この様に「自己説得せず」「その時の気分を味わう」事の方が良いそうです。「その気分を味わう」と言う事がいかに苦しいか、自分も経験者なのでよく分かります。しかし、「頭ではなく体で分かる」事が大切だともおっしゃていました。自分を理屈で説き伏せようとするのではなく、安心を無意識的な感覚で理解すると言う事なのかもしれません。
 
また個人的に経験した事ですが、そうした「苦しみの気分」を味わっているとその感情が徐々に「よろこび」の様な気分に代わる事があります。
 
「不安な気分を乗り越えられた」と言う自己実現の感情が湧いてくるのです。この事を繰り返して行くと心の底から変われるような、そんな気になります。
 
5「時間の経過を待つ」
 
これも、強迫性障害の治療の中でよく言われる事です。不安な気持ちは時間が経過すると確実に小さくなります。例えば管理人は現在も車通勤を続けていますが夕方薄暗い中、車を走らせていると路面の凸凹などで車が振動する度に「確認したい」と強く思う事があります。しかし、その場を我慢してやり過ごし家に帰ってまで、その事が気になって仕方がないと思う事はありません。
 
大抵の場合、家に帰れば入浴したり食事したりテレビを見たりしているうちにあれだけ強かった不安は消えてしまいます。翌朝、起きた時などもう忘れている事が殆どです。むしろ前日に囚われた自分を滑稽に思うくらいです。その繰り返しが良いのだと思います。
 
運転中
 
以上、思いつくままに書いてみました。管理人自身、今でも苦しむ事は多いのですが、だいぶ軽快しています。
 
以前は、普通に走れば片道1時間の道のりを倍の2時間掛け、確認しながら運転したり。職場からの帰り道、ついには不安で走れなくなりコンビニの駐車場でしばらく気を静めてからゆっくり帰ったりなど、「この障害に翻弄」されていました。
 
それから比べれば良くはなっているのですが、完全に治ってはいません。一因として先ほども触れた「自己説得しない」と言う部分が、どうも実践出来ていないと思っています。
 
「気分を味わう」と言う事から逃げってしまっていると感じています。繰り返しになりますが、この事が実践出来ると予後が大変良いそうです。もう再発もしないかもしれません。管理人が20年もこの障害に悩んでいるのは、この事を実践出来ていないからかもしれません。
 
また、もしこの記事を読んで下さっている方が、現在同じ様に悩んでおられるのであれば一度、認知行動療法を指導してもらう事をおススメします。認知行動療法は徐々に出来る事を増やして行くやり方ですので、けっして無理難題を最初から強制するものではありません。
 
「案ずるより産むは易し」と言います。小さい一歩からでも良いので前に進んでみてはどうでしょうか。
 
最後に管理人が今まで参考にした強迫性障害に関する本をご紹介します。少しでも訪問者の皆さまの参考にして頂ければ幸いです。
 

「実体験に基づく強迫性障害克の鉄則35」
この本は、自らも強迫性障害に悩んだ経験を持つ方が書かれた大変良い本です。コンパクトにまとめられていますので、苦しい時などすぐ読む事が出来るのでとても参考になります。
 
「強迫性障害の人の気持ちがわかる本」
この本では、運転に関する加害恐怖の治療法の実例などが掲載されていおり、参考になる考え方が掲載されています。
 
また、認知行動療法については数々の著書がありますので一度ご覧になって検討されてはいかがでしょうか。
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