乾いた孤独・・・エドワード・ホッパー

ホッパー 都会の憂愁 (エドワード・ホッパー)1882-1967 アメリカ

都会の人々の孤独や、田舎風景を一瞬時間が止まってしまったが如くに切り取り作品として提示した。作風はオーソドックスであるが、一目見てホッパーと分かる個性的な静寂感を漂わせた作品で高く評価されている。


 

夜更かしの人々

都会の深夜、24時間眠らない都市での人々の生活を見事に切り取って見せてくれた、ホッパーの代表作の一つだ。深夜営業のバーで時間を過ごす男女、そしてバーテンダー、三人のしゃれた都会的な会話が絵から聞こえて来そうな作品である。
また、一方ではこちらに背を向けて物思いにふける様な男。その背中の孤独感が都会の人間関係そのものを象徴している様にも感じられる。何気ない風景を描きながら人々の心が画面に滲んでくる。
 

ニューヨークの部屋
ある、部屋の風景を窓の外から傍観者の様な視点で描いている。その覚めた視点が絵全体に漂う孤独と何処かで繋がっている様な作品だ。夜、同じ部屋で過ごす男女を描きながら、一方の男は新聞を読み耽り、また、もう一方、女はぼんやりと物思いに耽る様にピアノの鍵盤に手を置く。そこからは孤独な思いを持ちながら打ち解け合えない人々の切ない思いが感じられる。
 

海辺の部屋
日向と日陰のコントラストが大変美しい作品だ。「海辺の部屋」と題されてはいるが、むしろカラッとした乾いた空気を感じる。誰も居ない開け放された部屋の外では遠くから海水浴に来た人々の歓声が聞こえて来そうだ。きっとこの部屋の住人達も強い日差しの中、泳ぎに出掛けてしまったのだろう。取り残された様に残った部屋の静寂が、日常の中の潜む「隙間の様な孤独」を感じさせる。
 

ホテルの部屋
一人で旅行中の女性だろうか?ベットに座り膝の上に乗せたメモかパンフレットの様な紙片に目を落とし、何かを思い巡らしているようだ。
シンプリでオーソドックスな構成だからだろうか、女性の「思い」の様なものが際立って感じられる。もし、この絵を自分の部屋に飾ったら気分の変化によって女性の「思い」が異なって感じられる事だろう。そんな、ある意味自分自身の「心の鏡」の様なイメージをホッパーの絵は持っている。
 

夏の夕暮れ
強烈な昼の日差しが去って、つかの間のほっと出来る夏の夕暮れ時・・・。涼しげなそよ風が何処からかヒソヒソとした話声を運んでくる。ふっと夕闇の中、隣家の軒先に目をやると若いカップルの姿が見える。どんな人にとっても一度は訪れる青春の一ページである。ごく日常的な風景を何気なく描きながらその場の空気感まで瑞々しく捉えた作品だ。
 
ホッパーの作品一覧


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