愛した、描いた、生きた・・・マルク・シャガール

シャガール 愛と生活 (マルク・シャガール)1887-1985 (ロシア出身)
フランス

出身であるロシアの思い出や、夢の世界を奔放かつ大胆な構成で描きだし人々を魅了した画家。色彩の魔術師とも呼ばれ、華麗で美しい色彩を紡ぎだす一方最初の妻・ベラ、二度目の妻・ヴァランティーヌとの愛情溢れる生活をテーマとした作品を多数生みだした。


 

私と村

出身であるロシアでの生活をテーマに描いた作品。家畜と人間との関係を、飼う側と飼われる側と言う関係ではなく。同じ生活を支え合うもの同士として家族や友人の様な視点で描こうとした作品である様に思う。
 
見つめ合う山羊と緑色の人物(シャガール?)と言う構成がなんとも微笑ましくて心に残る。また人物の顔が緑色なのは、ロシアの大地の牧草をイメージしているのかもしれないが、そうした人物の色は「肌色!」という決めつけからも解放され自由な表現をしている作品である。
 

誕生日
描かれいる女性は最初の妻ベラである。空中に浮かびあがりウルトラCの様なアクロバティックなキスをしているのは勿論シャガール自身である。恋するふたりは地に足が付かず、文字どおり天にも昇る気持ちである様子が奔放に何事にも囚われない自由さで描かれている。
 
この様な自由な描き方をする画家は恐らくシャガールが最初であろう。管理人は思うのだが、あのピカソよりもシャガールの方が自由さにおいては数段上の様な気がする作品である。
 

散策
「散策」と言うタイトルがなぜ付いているのか?始めはよくわからなかった。この作品もアクロバティックに絡みあう男女を描いている作品だ。愛し合う二人はお互いを常に求め合い片時も離れたくないという思いが伝わってくるユーモラスな作品だ。
 
背景が暗く、満月の夜になっているところを見るとこの作品のタイトル「散策」は真夜中のデートのシーンを描いたのかもしれない。誰もいない真夜中のデートは散策と称してきっと明け方まで続く事だろう。
 

女性と緑色のロバ
この作品の「女性」と「ロバ」は両方ともシャガールのお気に入りのモティーフであろう。女性の顔もロバの顔も緑かがっている所は、やはりロシアの大地の牧草をイメージしているのだろうか、背景の深い青と調和してシャガールらしいメルヘンの世界をつくる上げている作品だなあと思ったが・・・
 
さらに良く見てみると背景の右側にはキリストらしい人物が描かれている。どうやら女性とロバは祈りを捧げているようだ。そう思うと単なるメルヘンではなく敬虔な宗教的清潔さを感じさせる作品でもある。
 

婚約者ヴァランティーヌとエッフェル塔
最初の妻ベラが亡くなって失意の底にあったシャガールを救ったのは二人目の妻ヴァランティーヌ・ブロッキーである。シャガールにとって愛する事は描く事とほぼ一体化しているのだろう。この作品はそんなシャガールの心を反映してか全体的に明るい色調で構成されている。
 
空を舞う天使や動物達が音楽に合わせて二人を祝福している、まさに古い歌の文句ではないが「世界は二人のためにある」と言った感じの幸せいっぱいの絵である。
 
シャガール作品一覧


スポンサーリンク

コメントを残す

このページの先頭へ